Youtubeもこっから見てってくれよな!

【現地人に聞いた!】インド人や中国人はなぜよく喋るのかという話

会社の同僚のインド人が月曜の朝からものすごい勢いで喋りかけまくってきて金曜までもつ自信がありません・・・ていうか作業が全然進みません。

彼らはなんでこんなにもよく喋るんでしょうか・・・?

ー34歳 ちーず☆ナン

どうも。@bigtreeです。

(発音の無料レッスンはこちら↓チラッ)

[nlink url=”https://www.youtube.com/channel/UC75Z21Mm3MVYUPxFziS-FHA” title=”bigtree English” excerpt=”英語「音声学」を独自に応用して日本人がネイティブ発音になる方法を教えています。” img=”https://www.bigtreeinthehouse.com/wp-content/uploads/2019/03/IMG_1776.jpg”]


あなたはインド人の方と英語で会話をしたことありますか?

まあインド人に限らず、東南アジア人やそれからお隣の中国人もですが、母国語ではもちろん、英語でも本当によく喋るイメージがありますよね。

いやホントに。決して聞きやすい英語とは言えないんですが、あの人たちはすごいです笑

あれってなんでなんでしょう?笑

うーん、いやー何か特別な理由はあるんですかね・・・

実は、僕は以前からこのインド人がよく喋るのがなぜなのかということが気になっていて、試しにインド人の友達に聞いてみたところ、ものすごい勢いで興味深い回答が返ってきたので、今日は「インド人がものすごい勢いで語る、インド人がよく喋る理由から考える言語の歴史」について、僕なりの考察をシェアしてみたいと思います。

なんか論文チックなタイトルになってますね笑

インド人から聞いた話を元に考えるインド人がよく喋る理由5つ

それでは早速、僕が友達のインド人に何気なく聞いたシンプルな質問に対するものすごい量の回答から考えるインド人や中国人、そして東南アジア人がよく喋る理由を5つまとめてみたので紹介したいと思います。

よく喋る理由その1:国土が広く民族や宗教も様々

まずは僕も含めてインドという国をよく知らない人も多いと思うので、少しだけインドのことをおさらいしておきましょう。

<インドはこんな国>

  • 国土:3,287,590平方キロメートル(日本の約9倍!)
  • 人口:約13億人(世界2位)
  • 民族:インド・ヨーロッパ語族、ドラヴィダ語族、オーストロアジア語族、シナ・チベット語族他
  • 宗教:ヒンドゥー教、イスラム教、キリスト教、シク教、仏教他

やはり国土だけで見てもインドは相当デカく、面積は日本の約9倍もあります。

そして人口は約13億人で、これは中国に次いで2番目に多い数字ですが、2030年頃までには中国を抜いて世界第一位になりその後も増え続けると言われているそうです。

勢いありますねー

また民族も様々で、地域によってかなりバラつきがあるそうですね。

宗教についてはやはりヒンドゥー教が大半を占めていますが、イスラム教徒の数も多く、またキリスト教やインド北部を中心にシク教徒も一定数います。

このことから、インドという国の多様性が見てとれますよね。

つまり一口に「インド」と言っても、民族が違えば信じる神も違うこともしばしば。

なので例え見た目が似ていたとしても、これだけ背景が違ってくれば互いを理解するのにいろいろ伝えなきゃいけない、というのも頷けます。

よく喋る理由その2:インド人同士でもローカル言語が異なる

次はインドの言語的な側面を見てみましょうか。

インドの公用語はみなさんご存知の通り「ヒンディー語」ですが、実はインド全土で見ると、ヒンディー語を日常的に使っているのは人口の約40%程度と言われているそうです。

えっ、公用語なのに4割しか使ってないってヤバくないですか?笑

さらに、そもそもヒンディー語が全然浸透していない地域すらあるらしく、そういった地域ではそれぞれのローカル言語が使われていて、方言も含めるとインド全土でローカル言語はなんと800種類以上もあると言われているそうです笑

はっ、800ですか笑

こうなってくるともうカオスですよね。

地域が違えば公用語が全く通じない場合もあり、こうなると何とか伝えるためにいろいろ言い方を変えたり、何度も説明を繰り返したりしているうちに話が長くなってしまうそうです笑

そういうことだったんですね笑

ちなみに、これは中国においても言えることで、同じく広大な国土を持つ中国も山奥(中央アジア寄り)に行くにつれて標準語である「マンダリン」が通じない地域やいまだに電気すら通っていない地域もまだまだ多く存在するらしく、同じ中国人なのに話が全く通じない、ということも起こるそうです。

うーん、日本の常識では考えられないですねー

よく喋る理由その3:歴史上長く外部からの侵略・内戦状態にあった

そしてこれも見落とせないポイントですが、インドは歴史上争いの多い地域であったということです。

1947年まではイギリスの植民地であったり、独立以降も宗教の違いや度重なる国境紛争によりお隣のパキスタンと仲が悪かったり、またそれ以前もずーっと敵国からの侵略や宗教的な対立があったりと、インドは争いの絶えない地域でした。

そのため、インド人は外敵から自身のアイデンティティを守るために戦い、自己防衛をしなければなりませんでした。

このことからインド人は一般的に自己主張が強いと言われ、それがあのマシンガントークのベースにあるというのはとてもしっくりくる話だと思います。

なるほど・・・

ちなみにこれは同じく歴史上争いを繰り返してきた中国やヨーロッパ、そして狩猟やフロンティア開拓などで争いのあったアメリカにおいても言えることで、やはり彼らも一般的に「自己主張が激しい」と言われますが、その背後には歴史的な「競争の意識」というのが根ざしていたと考えるのはとても興味深いですよね。

一方で私たち日本人のルーツは外部とのコンタクトが少ない島国での農耕民族です。

農作業は基本的にはチームプレーなので、私たちの遺伝子の中には元々「謙遜の心」や「和」を重んじる意識が組み込まれているのかもしれませんね。

たしかに・・・深いですね笑

よく喋る理由その4:被植民地時代の影響

また次の理由も歴史的な背景ですが、インドは1500年頃から前述の1947年にイギリスの植民地から独立するまで、長きにわたり列強の植民地として支配されてきました。

このような植民地化政策の特徴として、支配した側が現地民の蜂起や反乱を防ぐために、しばしば愚民化政策がとられます。

「愚民化」というのは平たく言ってしまえば、隔離したり資源を奪い取ることによりあえて文明から遠ざけることで、人として、また民族としての「進化を止める」といった政策ですね。

インドは不運なことに、近代化が必要な時に植民地化され愚民化政策がとられたため教育が遅れ、文明の近代化がなかなか進まなかったという背景があります。

このためやはり言語的な統一や民族間の意識の共有という面でかなり差ができてしまったこともスムーズなコミュニケーションを難しくしてしまっている一因と言えそうです。

よく喋る理由その5:言語が精錬されず語彙が少ない

そして最後に、これも植民地化の影響と言えますが、植民地時代には基本的には支配されている国家の言語を使うことを強要されるため、そもそもインドのオリジナル言語が発達しなかったということが挙げられると思います。

イギリスの植民地時代には当然「英語」を公用語として使うことを義務付けられたため、これまた近代化が必要な大切な時期に自国の公用語を取り上げられたせいで言語が精錬されず、結果的に他の近代的な言語に比べ絶対的な語彙数が少なく、「同じものを説明するのにも多くの言葉が必要になってしまう」という事態が発生します。

これはどういうことかと言うと、例えば「乾燥機付全自動洗濯機」という物を説明するとなった時に、

  • 日本語では「乾燥機付全自動洗濯機」と言えばいいですが、
  • ヒンディー語では「服をそのまま乾燥させる機能もついている全部自動で洗ってくれる洗濯機」と言わなければいけない

といった感じです(例はあくまでもイメージなのでヒンディー語に「乾燥機付全自動洗濯機」という言葉があるかどうかはわかりません笑)

長ったらしいなー笑

これによって自然と説明は長くなってしまいますよね。

さらにこれが違う地域出身の人に説明するとなれば、もっと話がややこしくなりそうです笑

なんかインド人の会話の中身がちょっと想像できてきた気がします笑

そしてこれもかつて植民地化が進んでいた東南アジア諸国に一般的に言えることで、東南アジアの言語は実は語彙数の少ないものが多いんですね。

なのでインド人だけでなく、東南アジア人がよく喋るという理由もこれで納得です。

よく喋るけど基本はいい人:インド人まとめ

ということで、今日は「インド人や東南アジア人や中国人がなんであんなにもよく喋るのか」ということについて僕なりの考察を紹介してきました。

ちなみに英語においても、やはり我々はネイティブではないので、慣れないうちは「自分の頭の中で母国語を英訳して話す」という作業がよく起こります。

なので、インド人の英語もそもそも自国語の説明が長いので英語での説明も長くなってしまうという現象が起こるんでしょうね笑

いや、本当にいい人たちばかりなんですけどね。

でも月曜の朝一からは勘弁です笑

こっちはまだエンジンかかってないですからね笑

ということで、たまにはこのように歴史的・文化的観点から言語を考えてみるのも面白いですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

それではまた。

関連記事

空港で後ろに並んだインド人が近すぎていろいろ考えさせられた話