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【史上初】アメリカの刑務所で使われている英語スラングまとめ100選

アメリカの映画で刑務所が出てきたんですが、スラングがたくさん使われているため何を言っているのか全然わかりません。刑務所で使われている言葉は普通の英語とは違うんでしょうか?

ー28歳 メガネの会社員


こんにちは!通訳/ストリート英会話講師のbigtree(@bigtree1000)です。

(15年の努力の結晶。「誰にも知られず密かにペラペラになれる独学勉強法」はこちら)

【動画で晒す】通訳の僕の英語力と5つの独学勉強法

私たち日本人にとって最も縁のない場所の1つ、それはアメリカの刑務所です。

映画やテレビドラマシリーズなどで時々目にすることはあっても、実際に旅行で刑務所を訪れたり、身近な人が「お務めをしていた」なんて人はほとんどいないんじゃないでしょうか。

日本の刑務所についてすらあまりよく知りません

そんな私たちにとっては未知な世界であるアメリカの刑務所には、実は驚くほどたくさんのスラングを使った独特の言い回しがあり、中にはネイティブスピーカーですら首をかしげてしまうような表現も存在します。

ネイティブでも知らないようなマニアックな表現があるなんて・・・気になりませんか?

ええ、気になるでしょう笑

ということで今日は、普段私たちが関わることのないアメリカの刑務所で使われている英語のスラングをなんと100個!紹介したいと思います。

日本語でここまで詳しく刑務所関連の英語をまとめているマニアックな記事はおそらく他にはないと思います笑

史上初の【完全版刑務所スラングまとめ】ということですね!

それでは早速ディープなアンダーグラウンドの世界を一緒に覗きに行ってみましょう。

刑務所で使われる英語のスラング100選

ここでは、非常にたくさんある刑務所英語のスラングを、

  1. 刑務所にいるに関するスラング
  2. 刑務所の施設に関するスラング
  3. 罪状、刑期に関するスラング
  4. 嗜好品禁制品武器等に関するスラング
  5. 刑務所独特の文化に関するスラング

に分けて紹介していきたいと思います。それでは早速見ていきましょう。

刑務所にいる人に関するスラング

まずは囚人を始め、看守やその他刑務所施設で働く人などにまつわるスラングを見ていきましょう。

(アルファベット順)

boss

囚人が看守を呼ぶときに使う言葉です。

「ボス」というと敬意を表しているように聞こえますが、実はこれは“Sorry Son Of a Bitch”「どうしようもねえクソ野郎」の頭文字をとって逆さにしたもので、実際はものすごく皮肉に満ちています。

おぉ・・・表面上はリスペクトを示しつつ、実際は腹の中で笑ってたんですね

ちなみに、日本人のほとんどが勘違いしている“bitch”の本当の意味についてはこちらの記事でまとめています。

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bug

本来は「虫」という意味ですが、刑務所では目障りなうっとうしい看守のことを指します。

bunkie

“bunk”というのは細いベッドが上に重なった「2段ベッド」のことで、おそらくあなたもどこかで写真を見たことのある、まさしく監獄の中にあるアレのことですね。

ルームシェアをするルームメイトのことをカジュアルな表現で“roomie”というように、刑務所でも”bunk”をシェアするパートナーのことを“bunkie”と呼びます。

cellie

“cell”というのは独房のことです。

これも1つ上の“bunkie”と同じように、”cell”をシェアするパートナーすなわち「セルメイト」のことを指します。

上の「バンキー」もそうですけど、ノリが軽すぎないですか?笑「ああ、彼は私の元セリー!昔おんなじ刑務所通ってたんだ!」的な笑

cell warrior

“warrior”は「戦士」ですね。

そこから“cell warrior”は、自分の独房の中では強そうに振る舞うけど、一歩独房を出ると途端に萎縮して周りにヘコヘコしているようなヘタレ囚人を揶揄するのに使います。

刑務所版「内弁慶」ですね

CHOMO

“CHOMO”というのは“child molester”、すなわち「幼児や子供に対して性犯罪を犯した者」を意味します。

アメリカでは、数ある犯罪の中でもこの「子供に対する性犯罪」はかなりタブーの度合いが強く、このような罪を犯した者は猛者どもが集う刑務所においても、「変人」として周りから一目置かれる存在となります。

豆知識

別の言い方で“diaper sniper”というのもあります。

“diaper”は「オムツ」、“sniper”は「スナイパー」であることから、「幼児を狙う犯罪者」という意味で使われます。

CO

こちらは“Correctional Officer”の頭文字を取ったもので、すなわち刑務所の「看守」のことを指しています。

cowboy

もちろん「カウボーイ」のことですが、アメリカの刑務所においては“cowboy”は馬に乗った人ではなく、「新人の看守」のことを指します。

実はその由来が面白くて、”cowboy”は“Young Obnoxious Bastard We Often Con”の頭文字をこれまた逆さにしていて、意味は直訳すると「若くて不快なおれたちがしょっちゅうだますアホ」という具合になります。

めちゃくちゃバカにしてるじゃないですか笑

dog

これは刑務所に限らずストリート英語でもよく耳にしますが、スラングでは仲の良い友達のことを親しみを込めて”dog”と呼びます。

同じく塀の中では気の合うムショ友に対して親しみを込めて呼ぶときに使います。

duck

簡単に手なずけて言うことを聞かせることができる「間抜けな看守」のことを指します。

また、他の囚人や看守の情報を漏らしてくれる看守のことを指す場合もあります。

fish

新しく入ってきた囚人のことを指して言います。

「新しく入ってきた」というのはその刑務所に始めて入ってきたというよりは、「刑務所」という場所に初めて来たまだ右も左もわからないひよっ子のことを指して言う場合が多いです。

“fish”は長い間刑務所にいる野獣たちの格好の餌食というわけですね

fresh meat

「新鮮なお肉」という意味ですが、刑務所においては「新しくまとめて入ってきた囚人」のことを指します。

きっとこの中の何人かが獣の餌食になってしまうんですね。

おぉぉ・・・

frequent flyer

これは航空会社のウェブサイトなどでよく見かける、いわゆる「マイレージを貯めるためにその航空会社をよく利用する人」のことですね。

でももちろん刑務所では意味が違って、「何度出所してもまた犯罪を犯して戻ってくる人」のことを例えて言います。

例えがカジュアルすぎる笑

funky

一風変わっていてかっこいい、というような意味もある「ファンキー」ですが、刑務所ではシャワーを浴びずに悪臭を放っている囚人のことを指して言います。

MEMO

もともと”funky”には「嫌な臭いのする」という意味もあります。

goon squad

“goon”は「まぬけな」、“squad”は「チーム/隊」という意味で、刑務所では囚人を更生させるために一所懸命働いている看守のことを皮肉を込めて呼ぶ時に使います。

gump

公にはしていないものの、実はゲイじゃないかと思われている囚人のことを意味します。

意外とたくさんいそう・・・

jody

お務めしている囚人の奥さんや彼女と塀の外であんなことやこんなことをしているゲス野郎のことを指します。

それは相当クズですね・・・

june bug

誰にでも簡単に服従し「奴隷」と化している囚人のことを指します。

lame duck

簡単に自分の言うことを聞かせることができそうな孤独で弱々しい囚人を指します。

new booties

文字通りの意味は「新しいケツ」ですが、刑務所では「新しく刑務所に入ってきた囚人」のことを指します。

この”new booties”は正真正銘の初犯者で、刑務所そのものが初めてなピカピカの1年生のことです。

まだ誰にも犯されていない「新しいお尻」ということなんでしょうか・・・

newjack

こちらも新しく刑務所に入ってきた者に対して使われるスラングですが、”newjack”は囚人と看守どちらに対しても使う場合があります。

OG

もともとは“Original Gangster”の頭文字を取ったものですが、刑務所においては長期間お務めしているベテランの囚人に対してリスペクトを表して呼ぶ時に使います。

prison wolf

外の世界(シャバ)ではそっちの気はないが、塀の中では同性の囚人と性的関係を持ってしまう人のことを指します。

性欲が強すぎる人が長い禁欲生活に居ても立っても居られなくなり、最終的に同性を受け入れてしまうのでしょうか。その心理は計り知れません。

実際にお務めしたことのある人にしか分からない世界でしょうね

programmer

こっちの世界で「プログラマー」といえば、難しいコンピューター言語を使い文字通りコンピューターのプログラムを作る人のことを言いますね。

しかしあっちの世界では、プログラマーは暇さえあれば熱心に勉強に打ち込む「意識高い系の囚人」を指します。

MEMO

アメリカのほとんどの刑務所には更生カリキュラムがあり、囚人たちが教育を受ける環境が整っています。

pumpkin

「カボチャ」のことですが、刑務所スラングでは「新しく入ってきた囚人」を指します。

また、この”pumpkin”はギャング組織に入る際の「洗礼」として、無抵抗の状態でギャングメンバーから殴る蹴るの暴行を受けた時に頭がカボチャのように腫れ上がる様子を揶揄する時にも使われます。

ギャングの「洗礼」ヤバすぎ・・・

rabbit

「ウサギ」ですが、こちらは刑務所スラングでは脱獄歴のある囚人、もしくは脱獄を計画している囚人のことを指します。

ウサギは「穴を掘る」ところから来ているのかな?

robocop

「ロボコップ」とは、囚人のどんなに小さな規律違反も見逃さず、すかさずペナルティーチケットを課してくる「うっとうしい看守」のことを指します。

豆知識

同じ意味で、“ticketron”「チケットロン」や“ticketmaster”「チケットマスター」という呼び方もあります。

shot caller

“shot”は、「銃弾」という意味の他に、「試み/プラン」という意味もあります。

そこから、「プランをコールする人」で通常組織の上層部の決定権のある人のことを指し、刑務所では囚人の中で特に権力がある者、もしくは刑務所内のギャングのボスのことを指します。

slug

「ナメクジ」のことですが、ジメッとした刑務所内では滅多に自分の独房から出てこない囚人に対して使われます。

自分ももし刑務所に入ったらナメクジ野郎になりそうです

vampire

「吸血鬼」ですが、とりわけ刑務所においては他の囚人や看守とファイトになった際に相手の血を吸う囚人のことを指します。

狂ってる・・・笑

vic

こちらは“victim”「犠牲者」を省略したものです。

どう猛な獣のような男性(女性の刑務所では女性)が集まる刑務所では、塀の中での自分のポジションや尊厳を守るためにプライドをかけたバトルが日々繰り広げられています。

“vic”とはそのような争いに敗れ、上で出てきた“june bug”のようになってしまった人のことを言います。

刑務所の施設に関するスラング

続いて刑務所そのものの呼び名や、刑務所内にある施設にまつわるスラングを紹介します。

bean slot

“bean”は「豆」、“slot”は「小さな空間」という意味があり、そこから刑務所内では運ばれてきた食料品が一時的に保管される「空いている独房」のことを指します。

behind bars

“behind”は「後ろ」、“bars”は「棒/柵」ですね。

そこから文字通り柵の向こう側、すなわち「刑務所」「独房」そのものを指します。

cadillac

「キャデラック」といえばアメリカ製の高級車のブランドをイメージする人が多いと思いますが、刑務所では「自分の独房」のことを指します。

薄汚くてカビの匂いがする小さな独房大きくてピカピカのかっこいい車に見立てて呼ぶ囚人のユーモアには脱帽です。

豆知識

また、”cadillac”は「ミルクと砂糖を入れたコーヒー」のことを指すこともあります。

cage

「檻」という意味ですが、文字通り囚人を収容する「独房」もしくは「刑務所」そのものを指して言います。

camp

「キャンプ」は刑務所の施設を指すスラングとして使われることがあります。

MEMO

“psych camp”「精神異常者用の施設」や“women’s camp”「女性用の刑務所」のように使います。

dungeon

「ダンジョン」はもともと「地下牢」という意味ですが、塀の中では通常規律違反を犯した囚人を隔離し監禁させるための独房のことを指します。

豆知識

主に罰を与えるために囚人を監禁することを英語で“solitary confinement”と言いますが、その際に連れていかれる独房のことを“the box”または“the hole”という風にも言ったりします。

ghetto penthouse

“ghetto”「ゲトー」、“penthouse”「ペントハウス」は収容所施設における最上階の独房のことを指して言います。

刑務所の中には比較的罪の軽い要人や、財産や影響力のある人を収容するための一般の独房よりもだいぶ豪華な特別な独房を備えてるところもあり、映画などでは悪い政治家ギャングのドンがそこから塀の外の世界を操っていたりしますね。

ペントハウスという響きがいいですね笑

grandma’s house

直訳すると「おばあちゃん家」ですが、もちろん刑務所内におばあちゃん家があるはずはなく、実際には刑務所のギャングの集会所ギャングのボスの独房のことを指して言います。

MEMO

“grandma’s”と省略して言う場合もあります。

meat wagon

「肉ワゴン」というのは、負傷した囚人や看守を運ぶための「救急車」のことを指します。

人間のことを「肉」というのはいかにも刑務所らしいですね

pen

「ペン」は文字を書くペンではなく、ここでは“penitentiary”の略で、「刑務所」そのもののことを言います。

porch

「ポーチ」は通常みなさんがちょっとした飾りつけをする玄関前のスペースのことを指しますが、刑務所内においては自分の独房の入り口の前のスペース、すなわち「廊下」を指します笑

なんか切ないですね・・・笑

yard

「庭」は刑務所においてはもちろん塀で囲われた「運動場」のことを指します。

刑務所では、この運動場で薬物の取引き脱獄の計画他の囚人や看守とのファイトなどさまざまなドラマが日々繰り広げられます。

罪状、刑期に関するスラング

続いては、判決の種類やお務めの期間にまつわるスラングです。

all day

直訳すると「一日中」の”all day”は刑務所においては「終身刑」のことを指します。

長い一日ですね・・・

all day and a night

“all day”「終身刑」に“a night”が追加されると、「保釈なしの終身刑」という意味になり、非常に重い罪を犯した犯罪者に対して課される罪状となります。

もう一生外の空気を吸うことができないということですか・・・

beef

「ビーフ」というのは“criminal charge”すなわち「罪状/刑事責任」のことを指すスラングで、“tax evasion beef”「脱税罪」、“domestic violence beef”「家庭内暴力罪」のように使います。

また、自分の犯していない罪で訴求されること(冤罪)を“bum beef”と言ったりもします。

MEMO

“beef”は他の囚人や看守との敵対関係のことを指す場合もあります。

back door parole

“back door”は「裏口」、“parole”は「仮出所」のことで、刑務所スラングでは「刑務所内で死ぬ」という意味になります。

死ぬことで裏口からひっそりと葬られるというイメージですね。

bid

名詞では取引きなどの「入札」などの意味がありますが、スラングでは「お務め」そのものを指し、“doing a bid for murder beef”(殺人罪でお務めしている)という風に使います。

big bitch

「大きいビッチ」とはズバリ「死刑宣告」のことを指します。

「ビッチ」という言葉はみなさんが思っている以上に非常にたくさんの意味があり、その中には「嫌なこと」という意味もあります。

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bullet

“bullet”は刑務所スラングでは「銃弾」ではなく「1年の刑期」のことを指します。

MEMO

1年と聞くと長いように聞こえますが、5年10年、さらには終身刑でお務めをしている人も大勢いる中で、1年というのは銃弾のようにあっという間に「ヒュンッ」と過ぎ去ってしまうような短い刑期という意味が込められています。

dime

「ダイム」は「10セントコイン」を指すスラングとして知っている人も多いと思います。

「10」ということから、刑務所では「10年の刑期」のことを指します。

hot one

「ホット」というのは「熱い」という意味はもちろんのこと、「事の重大性が大きい」というニュアンスでも使われます。

そこから”hot one”で「殺人罪」のことを指すスラングとして使われています。

minute

通常は「分」ですが、「精神と時の部屋」(塀の中)では「長い期間」という意味になり、“I’ll be here for a minute”(これから長い間お務めだ)という風に使ったりします。

絶望感が伝わってきます

nickel

「ニッケル」は上で見た“dime”同様「5セントコイン」で認識している人もいると思いますが、そこから刑務所では「5年の刑期」という意味で使われています。

on paper

保釈中か執行猶予による「保護観察」の状態であることを指します。

“paper”はいわゆる刑務所関連の書類のことで、実際に収容所で拘束されるのではなく、書類上管理されているというイメージで考えるとわかりやすいですね。

skid-bid

“bid”は上で説明した通り「お務めの期間」を意味し、“skid”は車などのスリップのことで、“skid mark”「道路のタイヤ痕」などでよく使います。

そこから、早すぎてタイヤ痕を残してしまうくらいの短い刑期のことを指して言います。

嗜好品、禁制品、道具、武器等に関するスラング

今度は刑務所にてお金と同じくらい価値のある嗜好品や禁制品、また刑務所ならではの道具や武器についてのスラングを見ていきましょう。

brake fluid

刑務所にある精神病棟で手に入れることができる“thorazine”「ソラジン」などの精神安定剤のことを指します。

MEMO

これを一度に大量に摂取することで「ハイ」な状態になれるため、囚人たちの間ではお金やタバコなどの他の嗜好品と物々交換で取引きされることもあります。

bundle

「束」や「小包」という意味ですが、刑務所ではとりわけタバコ密輸された薬物が入った物のことを指します。

catch a ride

普通に訳すと「誰かの車で送ってもらう」という意味になりますが、これは刑務所特有のスラング表現で、意味は動詞で「他の囚人の持っている薬物でハイになる」という意味です。

chow

刑務所で出される食事のことです。

刑務所ではたいてい食事はカフェテリアのような場所で他の大勢の囚人たちと一緒に食べます。

その際にデザートを誰かにあげて薬物をもらったり、イスラム教徒は豚肉を他の囚人にあげるかわりにタバコを貰い、そのタバコを貯めてお金に換えたりと、上で出てきた「運動場」と同様さまざまな取引きが行われます。

人が集まる所では常にいろんな取引きが行われているんですね

MEMO

ちなみに食事をするカフェテリアのような場所を“chow hall”と呼びます。

fatty girl cake

直訳は「おデブの女の子のケーキ」ですが、その名の通りいかにも太りそうなカロリーの高いブラウニーやマフィンなどのケーキ類とクッキーやチョコレート、マシュマロ、キャンディー等を砕いて混ぜてクリームで固めた「刑務所特製ケーキ」のことを指します。

くそ不味そう・・・笑

fishing line

「釣り糸」のことですが、刑務所ではシーツやブランケットの切れ端を結び合わせ、先端に何らかの「重り」をくくり付けたロープのことを指します。

重りの付いた方を投げてそこにモノを結び付けてもらうことで、他の独房から自分の独房へモノを運ぶのに使用します。

hooch

袋や容器の中に、果物やジュース砂糖と少量のイーストを入れ、密閉して数日間寝かせることで作る「刑務所特製のお酒」のことを指します。

イースト菌が発酵し始めるとプクプクとガスを発生させるので、時々“burping”といって「ガス抜き」をする必要があります。

刑務所ではもちろんお酒は手に入らないので、上手くできたものは非常に価値があります。

ホントにみなさんようやりますね・・・

MEMO

同じ意味で“pruno”という言葉もあります。

jacket

「ジャケット」は囚人のプロフィールや逮捕歴、犯罪歴などが書かれたファイルのことを指します。

また囚人同士での戦闘力や影響力、刑務所での経験値など、いわゆる「刑務所偏差値」のことを指す場合もあります。

jack mack

刑務所の売店で手に入れることができる「サバ缶」のことを指します。

食べるのはもちろんのこと、お金として他のモノと交換したり、さらにはくつ下の中に入れて振り回すことで武器としても使われます。

刑務所ホントに怖い。サバ缶で殴られるとかホントに怖い

jaunt

もとの言葉は“joint”で、”joint”は「大麻入りのタバコ」を始め、刑務所やその他のあらゆる「場所」「モノ」を表す広義なスラングです。

“jaunt”“joint”をあえて崩した言い方で、刑務所で手に入るもの全てを指し、「アレ」「例のブツ」のように、看守に何のことを話しているのか悟られないようにするための「隠語」として使われます。

kite

凧上げの「凧」ですが、刑務所では「手紙」やタバコや薬物を密輸する際の「メモのリスト」のことを指します。

家族や仲間に向けて、自分の気持ちや欲しいものなどを書いて空(塀の外)に放つイメージですね。

lock-in-a-sock

“lock”は「ロック」すなわち「番号式の南京錠」のことで、“sock”は「くつ下」です。

刑務所ではしばしば南京錠をくつ下の中に入れて振り回し、武器として使用します。

サバ缶の次は南京錠ですか笑

papers

文字通り「紙」ですが、刑務所では多くの場合紙の切れ端に包まれた薬物のことを指して言います。

road kill

“road kill”は通常道路脇に横たわっている動物の死骸などを指す言葉ですが、刑務所においては、刑務所周辺の道端に落ちているタバコの吸い殻のことを指します。

刑務所職員や、刑務所の外の清掃を任された囚人が掃除の際に吸い殻を拾い、中身を崩して集め、紙の切れ端で巻きなおすことで貴重なタバコが出来上がります。

これは言うまでもなく非常に高価値で取引きされます。

そこまでやりますか・・・

shank

「脚のすね」などの意味がありますが、刑務所スラングでは金属や他の素材を削って作った自家製のナイフのことを指します。

もちろん自己防衛他の囚人を殺すための重要な武器となります。

刑務所ヤバすぎるって・・・

slop

「汚水」という意味ですが、刑務所ではしばしば食事で出てくる味の薄い不味いスープのことを指します。

一所懸命作っている職員に対して失礼極まりないですね

survival kit 

「サバイバルキット」ですが、刑務所では入所する際に与えられる必要最低限の物資(シーツ、ブランケット、枕、パンツ、くつ下、Tシャツ、石鹸、歯ブラシ、鉛筆など)のことを言います。

くつ下は与えない方がいいんじゃないか・・・

wham wham

食堂や売店で手に入る甘いクッキーやキャンディーなどのことを指します。

MEMO

別の呼び方で”zoom zoom”と言ったりもします。

刑務所独特の文化に関するスラング

最後は猛者どもが集う刑務所ならではの文化にまつわるスラングを一緒に見ていきましょう。

cadillac job

“cadillac”は既に出てきた通り、「自分の独房」や「ミルクと砂糖入りのコーヒー」のことを言いますが、“cadillac job”となると、水道管などの配管関係の「比較的楽な仕事」のことを指します。

MEMO

刑務所では更生プログラムの一環で囚人たちにさまざまな「仕事」が与えられます。

catch a pair

“catch a pair”は看守が運動場やホールなどで囚人に対して発する号令で、「ペアになれ」という意味です。

バディとペアにし、人数を把握する際に使います。

checked

塀の内側の世界では、周りから貧弱だと思われると、刑務所内のギャングや他の囚人たちからいじめを受けたり性的な暴行を受けることに繋がります。

そのため、自分は「お前よりも強いんだ」ということを証明するために、他の囚人の見ている前で相手を攻撃し、攻撃した相手と他の囚人に対して武力で自分の優位性を示すことがしばしばあります。

この際に、攻撃した相手が自分に歯向かってこなかった場合、その相手は貧弱だと判断され、その「貧弱だということが確認された」ことを刑務所スラングで“checked”「確認済み」という風に表現します。

ホント怖い・・・

豆知識

ちなみに、何度攻撃してもやり返してこない相手は、「正真正銘の貧弱」のお墨付きが与えられ、“in check”という風に表現されます。

check in

ホテルの「チェックイン」でお馴染みのこの言葉、刑務所では他の囚人から襲われる身の危険を感じた時に、看守に保護を要請することを言います。

要請が認められるとたいてい離れた施設の独房に隔離されますが、しばらくすると戻される可能性もあり、そこでまた危ない目に遭う危険性もあります。

絶対にチェックアウトはしたくない笑

chin check

“chin”は「あご」で、“check”は上の”checked”で説明した意味と一緒です。

そこから、“chin check”で「他の囚人に対して攻撃し、やり返してくるかチェックする」ことを言います。

crossed out

“cross”は「バッテン(×)」で、“crossed out”で「×で消される」という意味になります。

ここから刑務所では、ギャングや他の囚人に殺されるか、もしくはお気に入りだった場所や仕事から何らかの理由で配置換えになることを”crossed out”と言ったりします。

diesel therapy

“diesel”はスラングで「強い」や「すごい」などの意味があります。

ですが、“diesel therapy”となるとまた意味が全く違って、「罰として囚人をもっと凶悪な刑務所に強制送還する時の長距離のバス移動」のことを言います。

ものすごいニッチな意味のスラングですね笑

豆知識

その他にも、例えば保健所の立ち入りがある際に、「一時的に一定数の囚人を別の施設に移動させる時のバス移動」のことも”diesel therapy”と言います。

dinner and a show

これは上で出てきた”chow hall”で「食事をした際に、他の囚人同士または囚人と看守がファイトを始め、結果的に看守に催涙スプレーや警棒などでしばかれるのを見物する」ことを言います。

世界一リアルなエンターテインメントでしょう

doing the dutch

こちらはシンプルに「刑務所で自殺をする」ことを言います。

そうしたくなる気持ちもわかるような気がします・・・

drop the soap

文字通り「石鹸を落とす」という意味ですが、これが刑務所で何を意味するかわかりますか?

刑務所では集団でシャワーを浴びます。その際に誤って石鹸を落としてしまうと、拾おうとかがんだ際に「お尻を突き出した格好」になってしまい、そこをすかさず“wolf”に狙われてしまいます。

ぎゃあぁぁぁーーーー・・・!!!

なので、刑務所でシャワーを浴びる際にはみな石鹸を落とさないように細心の注意を払います。

万が一石鹸を落としてしまった場合には拾うことは諦めた方が無難でしょう。

dry snitching

“dry snitching”は、看守のいる場所で他の囚人の悪行を大きな声でしゃべり、実際にその囚人の名前を出すことなく看守に告げ口をすることを言います。

MEMO

“snitch”は「告げ口」のことで、ストリートでは“snitch”は最悪のモラル違反という認識が一般的です。

green light

「青信号」のことですが、とりわけ刑務所においては他の囚人を殺すための上(ギャングのボスなど)からの「ゴーサイン」のことを指します。

gunning

直訳すると「銃を撃つ」となりますが、刑務所では囚人が銃を撃つことはほとんどありません。

ではこの“gunning”は何を意味するかというと、「看守のいる前でオ◯ニーをすること」を言います。

環境が異常すぎてみんなおかしくなってしまうんですね。

キチガイすぎる・・・

hold your mud

“hold”は「つかむ/握りしめる」、“mud”は「泥」ですね。

そこから、“hold your mud”の意味は、「例え罰や拷問を受けたとしても自分や仲間の秘密をもらさない」ということを意味します。

拷問を受けても歯を食いしばって泥を握りしめて耐えている様子がイメージできますね。

MEMO

上の“dry snitching”で見たように、ストリートでは告げ口をすることは「死よりも重い罰に値する」ので、真の漢は決して仲間の秘密をもらしません。

hoop

「輪っか」という意味ですね。

ここから脱獄用の「穴」を想像した人もいるかもしれませんが、実はそうではなく、刑務所において“hoop”といえば「ケツの穴」のことを言います。

ケツの穴はもちろん薬物などを塀の中に安全に持ち込むのに最適なバッグとして機能します。

豆知識

他に“keister”“tuck”と呼んだりもします。

lock down

刑務所内で暴動や騒ぎが起きた際に、強制的に全ての囚人を自分の独房に退去させることを言います。

locked up

一般的に「刑務所に収容される」ことを言います。

monster

「モンスター」は刑務所においては「HIV(エイズ)」のことを指します。

刑務所は一般的にHIVの感染率が非常に高いことで知られています。

MEMO

別の呼び方で”ninja”と言う場合もあります。

no smoke

直訳すると「煙がない」という意味になりますが、これは看守が自分の独房などを立ち入り検査する際に、抵抗せずに従順に従うことを意味します。

PC

「パソコン」のことではなく、“Protective Custody”の頭文字を取ったもので、他の囚人たちから保護する目的で隔離された独房(前に出てきた“dungeon”“the box”“the hole”など)に監禁することを言います。

MEMO

隔離棟の独房に監禁されるのは規律違反への懲罰が一般的ですが、中にはこのような保護目的での監禁もあり得ます。

roll up your window

一般的には「窓の日よけ(ブラインド)を上げる」という意味ですが、刑務所では他の囚人の話を盗み聞きしている囚人に対して“Hey, roll up your window”という風に使い、「盗み聞きすんじゃねぇ」という意味になります。

sleep on steel

“steel”は「鋼」なので「鋼の上に寝る」という意味ですが、これが何を意味するかというと、シーツやブランケットを取り上げられ、“bunk”「刑務所のベッド」に直で寝ることを意味します。

なぜそうなるのかというと、シーツやブランケットで自ら首を吊り自殺(“doing the dutch”)を図ろうとしたからからです。

死ねない上に冷たいベッドで眠らされるんですか

three knee deep

“three knee deep”というのは他の囚人をナイフ(“shank”)で刺すことを言います。

しかし決して殺すためではなく、たいていは目障りな囚人に対して警告の意味を込めて行います。

いやもういっそのこと殺してくれ・・・

UA

“Urine Analysis”の頭文字を取ったもので、「尿検査」を代表とする薬物検査のことを言います。

刑務所英語のスラングまとめ

以上、刑務所で使われている英語のスラングをジャンル別に100個紹介しました。

本当に「こんなにもたくさんあるのか」と驚いてしまいますよね。

心から刑務所には行きたくないと思いました

地域によってもある程度語彙のバリエーションはあるでしょうが一つ言えることは、刑務所のスラング英語は、

  • “skid bid”
  • “jack mack”
  • “lock-in-a-sock”
  • “sleep on steel”
  • “three knee deep”

のようにユニークに韻を踏んでいたり、

  • “boss”
  • “cowboy”
  • “fresh meat”
  • “frequent flyer”
  • “programmer”
  • “cadillac”
  • “ghetto penthouse”
  • “grandma’s house”
  • “meat wagon”
  • “dinner and a show”

のように例えに皮肉を交えながらもとてもユーモアに溢れていたりと、長くて孤独な獄中生活を少しでも明るく楽しく生きようとする囚人たちの知恵が垣間見れて意外と面白いです。

すごいポジティブな解釈の仕方ですね笑

今日本でこの記事を読んでいるあなたは、アメリカの刑務所に入れられることはほぼ100%ないと思いますが、もしものことがあった場合は、“chin check”をされないようにそして決して石鹸を落とさないように気をつけてください。

ということで今回は「アメリカの刑務所で使われている英語のスラングまとめ」を紹介しました。

「受験勉強から社会勉強まで」生きた英語はBigtreeEnglishで

当サイトでは、受験勉強や本気の英会話学習に役立つ知識はもちろんのこと、アメリカのストリートから発信される実用的な表現や誰も知らない超マニアックなスラングなど、かなりの守備範囲の英語コンテンツをカバーしています笑

以下でそれぞれのテーマの記事一覧をチェックできるので良かったら覗いてみてください。

また、以下の記事では日本で生まれ育った僕が15年間の英語学習を経てたどり着いた「最強の独学勉強法」「正しい発音の身につけ方」まじめに紹介しています。(どちらもかなり読みごたえあります)

本気で英語力を伸ばしたいと思っている人には必ず役に立つ内容になっているので是非チェックしてみてくださいね。

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ということで最後まで読んでいただきありがとうございました。

それではまた!